簡単にアプリが作れるローコードツールのAppsmithについて詳しく解説します!非エンジニアの時代が来るのを実感した

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MIYAKE
update 2022/6/7

今アツいローコードツール 「Appsmith」 を紹介します。
読み方は「アップスミス」

オープンソースでありながら、新機能のリリースの速さやサポートチームの回答の速さが評価されています。

2021年10月に合計1050万ドルを調達したことでより注目され始めました。
Appsmithは、ローコードオープンソースソフトウェアを開発するための10.5百万ドルのシリーズAおよびシード資金調達ラウンドを発表しました

Appsmithとは

オープンソースのローコードツールです。
ドラッグ&ドロップなどのマウス操作でアプリが作れてしまいます。

公式サイトを覗くとこのように書かれています。

A powerful open source framework to build internal tools

訳:内部ツールを構築するための強力なオープンソースフレームワーク


ローコードツールのよくあるイメージとして、複雑なものは作れない。見た目がダサい。といったことがありますが、Appsmithは自由度が高いのでおしゃれな画面はもちろん、使い方次第で業務システムを開発することも可能だと感じています。

※ここでいうアプリとはスマホのアプリではなく、会社内で使うような内部的なツールやシステムを指しています。

作成画面のスクリーンショット appsmithで作成したお問い合わせ画面

Appsmithの特徴

Appsmithは一般的なローコードの特徴の他にさまざまな特徴があります。
それらについて紹介します。

・豊富なウィジェット

ローコードツールで重要とされるのはやはり画面の作りやすさです。
Appsmithでは豊富なウィジェットが用意されているため、ドラッグ&ドロップで簡単にレスポンシブな画面を作ることができます。

ウィジェットは記事作成時点で40個ありました。
実際にどんなものがあるかここから確認できます。
https://www.appsmith.com/widgets

・レスポンシブデザインに対応

作った画面は自動でレスポンシブになります。

レスポンシブデザインとは

PC・タブレット・スマートフォン等の異なる画面サイズであっても、柔軟にサイズを変更し見やすい状態を維持できるデザインのこと


実際にレスポンシブのホームページを作ろうとすると、ホームページの制作者でも時間がかかったりしますが、まぁまぁやってくれるおかげでダサい画面になりにくいのは助かります 😃

ただし、複雑なレスポンシブは無理と断言できるほど無理なので、過度な期待はしないでください。

・チームで作れる

Appsmithはオープンソースローコードソフトウェアで、初めてチームで開発できる機能を提供したらしい。
Appsmithが最初にローコードソフトウェアで無料のコラボレーション機能を提供

これを見るだけでも、Appsmithはチームで開発することが読み取れます。

チームで開発できることにより、

  • 要望を通りの画面になっているかわからない
  • どんな画面が使いやすいかわからない
  • ちゃんと動くかわからない
    といったことを解消してくれます。


チームへの招待はとても簡単にできます。招待したい方のメールアドレスさえあればほぼワンクリックで招待できます。

また、メンバーごとにアクセス権限を決めることができ、メンバーの役割によって必要最低限の権限に絞りセキュリティを高めることができます。

ちなみに現時点で権限は下記の3つがあります。

  • Administrator(管理者)
  • Developer(開発者)
  • App Viewer(閲覧者)

Appsmithのアクセス権限の範囲
AppsmithのアプリはOrganization(組織) -> app(アプリ)という階層で構成されています。 アクセス権限の単位はOrganizationなので、同じOrganization内の複数appでアクセス権限を変えることはできませんので、この辺りは一度試して理解しておくことをお勧めします。

・インポートとエクスポートができる

通常のローコードツールでは聞かない機能ですね。

インポートは取り込むこと、エクスポートは取り出すことを指します。

意外かもしれませんが、インポート/エクスポート機能は結構作るのが難しい。 Appsmithでこの機能が実現できているのは、Appsmithは画面やクエリを全てjsonで管理していて、エクスポート時はこのjsonを出力するだけなので提供できているのだと推測しています。


現時点の使い道としては、

  • セルフホスト版で一旦作成して完成後エクスポートして、クラウド版にインポートする
  • テスト目的でクラウド版をエクスポートして、セルフホスト版にインポートする
  • 障害調査のためにエクスポートして詳しい人に渡す

といった感じだと思っています。

現時点ではエクスポートしても他のサービスで活用できるわけではありませんので、利用シーンは限られますが、エクスポートしてどこかに保存しておくだけでもどこか安心できますよね。

・アプリの履歴管理ができる

社内ツール・業務システムを作った後実際に使うと、不具合があったり、機能追加の要望があったり、いつの間にか消えてたりします。そんな時に便利なのが履歴管理です。

Appsmithでは履歴管理をgitで行なっており、githubなどのサービスと接続することが可能です。

gitって何?という方は今は履歴管理ができる高性能なツールとだけ覚えておいてください。

実際Appsmithで作っていると、間違えてデプロイボタンを押してしまったりして、使えなくなってしまうことがありますが、履歴管理機能を使えばいつでも好きな状態に戻すことが可能です。

どちらかといえば、作り手側が嬉しい機能ですが、管理者側も誤った操作をしても元に戻せるのはどこか安心できますよね。

gitのわかりやすい解説サイトを貼っておきます:-)
https://backlog.com/ja/git-tutorial/

実際の画面を見てみよう

※イメージ画像のみです。今後デモ画面を提供できるように努力します!

・お問い合わせ画面

自社のお問い合わせフォームとして利用しようと作成しました。 日本語だとメールが文字化けする問題があります。(n8nで回避可能)
パッと作りましたがシンプルでスタイリッシュな画面を作ることができます。
(作成した手順は別記事でご紹介します。)

appsmithで作成したお問い合わせ画面

・スタジオレンタル画面

ダンススクール様からのご依頼があり、Appsmithの可能性を探るという意味も含めて作成しました。 100行ほどプログラムを書きましたが、1から作ることを考えるとかなり少ないと思いました。

予約状況の一覧です。+ボタンを押すと新規登録画面が表示されます。 appsmithで作成したスタジオレンタル画面

こちらは日毎の予約状況確認画面です。
月を選択すると、予約がある日が緑色になります。
そして予約がある日をクリックすると下の一覧に予約状況が表示されます。
appsmithで作成したスタジオレンタル画面

Appsmithで作成するにあたっての注意点などが見えてきたので、今後上の2アプリの作成手順を記事にしますのでその際にお伝えできればと思います。

料金体系

料金表(公式)

  • セルフホスト版は無料
  • クラウド版での開発は現在無料だが、近々有料化する予定とのこと。
  • エンタープライズ版は「Coming soon」と書かれているので提供はもう少し先だと思われます。

Appsmithのデメリット

  • 日本語ドキュメントがない。日本語のコミュニティが少ない
  • ほぼ必ずコードを書く必要があるのでノーコード開発はありえない。そしてちょっと難しい。

コミュニティが活発

discordには常に質問に答えてくれる方がいて、気軽に質問できる。(英語)

さいごに

Appsmithについて解説しました。

一度使ってみると、その使いやすさに驚くと思います。
エンジニアでなくてもアプリが作れることにとても未来を感じました。
こんなアプリを作って欲しいなどの要望も受け付けています!

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